架空と実在
今なお多くの推理小説愛好家を楽しませるアーサー・コナン・ドイル著「シャーロック・ホームズ」シリーズですが、日本にもこの名探偵が大好きな愛好家達が愛好家クラブを作っているほどの人気です。
そして、現代でも世界中で名探偵の代名詞としてその名が挙がる探偵で一番有名な人物でもあります。
しかし問題は、これが架空の物語の主人公であり、実際に存在する探偵業とはまったくと言って関係がないことです。
ホームズ愛好家の人達は実在した人物として研究している人もいますが、一般的な解釈として彼は想像の登場人物であることが認識されています。
しかし、架空でありながら実在する本物の探偵をも印象づけてしまうだけの力を持っているホームズに、探偵業界で活動する探偵達も自分と比べられて肩身の狭い生活をしているのではないでしょうか？
明確に架空の探偵と実在の探偵を区別するには、まず業務の内容について知っておく必要があります。
シャーロックホームズなどの架空の探偵は、殺人事件の真犯人を探し、さらには警察が犯人を逮捕するために協力までしています。
実在する探偵は、浮気や素行調査、企業の信用調査などを行うのが仕事です。仮に殺人事件の現場にいたとしても、警察から捜査の協力や捜査に対して助言をしたりはしません。まぁ事情聴取ぐらいは協力すると思いますが。
実在の探偵と架空の探偵のギャップもまた推理小説を読むうえでの楽しみの一つなのではないでしょうか。